関わる側が本気にならないと研修の意味がない~講師側の視点~

「研修は受け身の時間」「言われたことを聞いておくもの」
そんな空気が、未だに日本の職場には根強く残っています。
でも、研修の現場に立つたび、私は強く確信します。
変わらない理由は、受講者のせいではない。
関わる側(講師)が、本気でぶつかっていないからだ。
私は年間260本以上の研修を担当しています。対象は新入社員ではなく、むしろ中堅・ベテラン層、現場を担う大人たちです。
最近、とある組織で、驚くべき変化が起きました。
それまでロープレの文化など全くなかったその組織が、わずか1か月でロープレを支店・拠点単位で定着させたのです。
しかもロープレに積極的に取り組んだのは30代半ば以降の中堅・ベテラン層。
普通なら「今さらロープレなんて…」という空気になりそうなところ、率先して実践し、拠点全体で取り組む文化が生まれました。
研修の担当者からも、こんな声が届きました。
「1か月前の研修の熱が、次の研修まで続いたなんて初めてです。」
なぜ、たった1回の研修で、そんな変化が生まれたのか?
それは講師である私が、次のことを徹底したからです。
ロープレの営業役を自ら「やってみせる」
録音・録画もOKにし、後で見返せる形にする
トークスクリプトを作成し、実務で使える形に落とし込む
実際の営業同行で率先して手本を見せる
研修外の電話相談もいつでもOKにする
夜18時以降の訪問アポにも同行する
これらは、従来の研修会社や講師が「業務時間外・研修範囲外」として切り分け、手をつけなかった領域です。
でも私は確信しています。
講師自身が本気でやらない限り、受講者が本気になるはずがない。
本気の熱量が、初めて人を動かす。
だから私は自身の失敗談をたくさん話す。失敗からどう活かしていったのかを伝える。だから伝わる。多くの講師は、自分の失敗談を話すことはない。なぜなら看板や実績があるからだ。
研修とは、知識を渡す場ではなく、現場を変える場であり、空気を変える場であり、未来を変える場です。
だから私は「研修後」にこそ価値があると信じています。
その場で完結するのではなく、研修が終わった後も心の中に火が灯り、行動が変わり、職場が変わり、結果として組織全体が変わっていく。
そのためには、講師自身がまず本気の火種にならなければなりません。
今年、複数の組織で、たった1回の研修から「ロープレ文化の定着」という大きな変化が生まれています。
そのスピード感と熱量に、上層部や本部の担当者も「これほど短期間で変わる例は見たことがない」と驚かれています。
もしあなたの組織で「研修の意味が感じられない」「研修後に何も変わらない」と感じたことがあるなら、
それは研修そのものの問題ではなく、関わる側の本気度が足りなかっただけかもしれません。
私はこれからも「関わるなら結果が出るまで」を信条に、研修の枠を超え、現場と本気で向き合っていきます。
そして一緒に、組織の未来を変えていける仲間と出会えることを、心から楽しみにしています。
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